薬学部とは

医薬品に関する研究を行う学問を薬学と言います。薬学部では薬の効果・効能や製造方法、管理など薬に関わることを学ぶ学部です。

治療の難しい病気や新たな病気に対抗する薬を開発するのも薬学に期待されています。

薬学部では薬剤師の養成、研究者を養成する役割があります。

薬学部で学ぶ内容

薬学の基礎となる有機化学や薬化学、無機化学、分析化学などの科学系の分野と生物学や物理学などの自然科学を学びます。

さらに薬学の研究をしていきますが、4つの研究系統に分かれます。

  1. 新しい薬の開発を学ぶ生薬学系
  2. 薬の効果を学ぶ医療薬学系
  3. 栄養や化学物質について研究する衛生薬学系
  4. 微生物を研究する生物薬学系

実際に薬局や病院で薬を調合したり、製薬会社で薬の製造を行ったりと実習・実験を行っております。

近年では臨床薬学が重視されるようになりました。臨床薬学とは患者さんとのコミュニケーションや医療の現場で守るべき論理について勉強します。

学校によっては特色があり、漢方などの製薬関係に強い、関連講義を盛んに行っているなどがあります。薬学部を志望するなら公式サイトやパンフレットから大学の特色について調べておくといいでしょう。

薬学部への入り方

薬学部は理系学部となりますので、高校では理系クラスへ進むことになります。

薬剤師の需要が高くなっています。そのため、私学で薬学部が新設されるケースが多く、その場合偏差値もそこまで高くないため、比較的入りやすいといえます。

しかし、薬剤師資格は国家資格のため、入学後は講義や実験、研修、研究により、かなりの勉強量を求められ卒業が困難です。

軽い気持ちで入ってしまい挫折するケースも少なくありません。

また、英語力も求められます。どうしてかというと研究には英語がつきもので、英語で書かれた研究論文を読む必要があります。

卒業後も英語が必要な職場が多いので、英語の勉強もしておくといいでしょう。

卒業後の進路

薬学部には4年制と6年制があります。4年制は薬についての知識を学び企業や研究機関へ就職する人が多いようです。

6年制に通った場合、高度な知識を学び薬剤師の受験資格を得られます。薬剤師を目指すのなら6年制を選択しましょう。

薬剤師は病院や薬局で調剤勤務を行う人や製薬メーカー、食品メーカーなどで薬の研究を行う人がいます。

文部科学省の平成26年に行われた資料によると薬局への就職が一番多く、次いで病院・診療所、医薬関連企業となっています。